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週刊 子供連合

毎週日曜 午後12時30分 更新|ネタ切れしたら休刊

山形線取材旅行・板谷峠編

 取材へ行く度に、なにかと不運が重なる新幹線。E8系の車両故障で、つばさは福島〜新庄で折り返し運転。ですが今回は、在来線の乗り継ぎで深夜に福島現地入り。翌日より活動開始としました。 取材内容は、ラスボス・米沢駅をくまなく撮影観察することと、牛肉を食べること。さらには板谷と峠で山籠りという名の駅舎観察。データ自体が夏仕様なので、合わせて車両のサウンドを更新するために収録も。 以上、冒頭文は宇都宮線道中にて。

 福島の夏をお楽しみください。

◆7/18(金)

 1751発 大宮→宇都宮 普通宇都宮

 宇都宮線内は帰宅ラッシュなので混んでいたものの、久喜で大勢が降りていき、一気に乗車率が下がる。飛行機雲らしき雲と黄金色になりゆく空、一面緑の水田、たまにすれ違うカボチャ。よく見える高圧電線の鉄塔。これから東北!というエモい情景に感情を憑依させてゆきます。 小山ではEH500の2次型とすれ違い。この前は宮原の車庫で試作機が眠ってたけど、案外見る時は見る。

 18時50分。厚い雲が迫ってるからか、あたりは一気に暗くなってきました。車内は全員着席状態、空席もチラホラと。夕飯時。電車はモーター音を唸らせて疾走。森の塊を抜ける度に「ジージー」と虫の音が流れてゆき、ここでようやく梅雨が明けたんだなって気持ちが。そして小金井からドアは半自動に。これぞ東北。唆るぜ。

 宇都宮へ着く頃には、家々の明かりが目立つようになり、この先はナイト・トラベルへ。"田舎へ帰る"を味わうのであります。

 1920発 宇都宮→黒磯 普通黒磯

 本日のふりかけ電車(茶色と黄色だから)は3+3の6両。いつもはフラット音がするのに(車輪の面がブレーキ摩耗で平たくなり、それが回転する時に発するタタタタという音)、今回は静かで滑らかな乗り心地でした。車内も比較的涼しい。そして停車する時は、蚊取り線香で蚊が墜落死する時と同じ音がする。 駅探で調べた便の1本前に乗れたので、次の黒磯での乗り換えには、少し余裕ができました。 



 よくよく考えてみたら、看板娘と同じ色合いをしてる。E131。



 2042発 黒磯→新白河 普通新白河

 20時過ぎです。眠くなってきた。 電車が止まろうが後戻りは効かない。ハラハラとワクワクが同居する山越えです。701で走った頃が懐かしい。



 余計に眠くなってしまう。 ざわざわしてた首都圏から離れ、すっかり静寂な車内に。真っ暗でなんにもわかんないけど、夜行列車の旅はこれがよい。でもこの区間は車内の英語放送で「チェケバッー(中略)ーチェケバッ」って切符のことを案内するものだから変に耳に残ってしまう。
 新白河の夜は、まだまだ涼しい。

 2131発 新白河→郡山 普通郡山



 アタリ!ここまで乗ってきた新車に比べて照明が暖色系で薄暗いから心の芯まで効く。701に乗ってしまえば、気分はアゲアゲだ。しかもこの運用は2+2で、どっちも701。



 起動音は変わっても、そのあとの加速域は当時のまま。夜の世界を疾走、自分はロングシートをのびのびと利用。たまーに、遠くに白や橙色の照明がチラついて流れてくのを見るのが好きです。22時過ぎ。まもなく安積永盛。着実に近づいている。水郡線全列車運転終了の告知が。もう郡山まで来ると匂いが違うので、あともう少し。東北だ(n回目)。

 2222発 郡山→福島 普通福島

 福島の表示が現れたところで、現地入りはほぼ確定。ここまで来ればもう安心。ただ、このままだと爆睡してしまうので、とりあえずE721は立ち乗り。照明がまぶしい。乗ってきた701は白河行きになってました。新白河の一つ手前で止められる。どうして...。



 福島到着の時点で案内放送もすべて最終列車。夕方からでもバッチリ福島に辿り着けるあたり、案外なんとかなってしまうものですね。いいことを知った。



 なお回送は6番線発だった。というわけで23時。福島現着です。ホテルにチェックインし、夕飯を買い食いし、汗を流して就寝。

 後日調べて分かったんですが、山形新幹線のダイヤの都合か、12時~13時台の米沢行と16時台の庭坂行きの発着番線が6番線から5番線に変わっていました。



◆7/19(土)



 腹を割って話したわけではないが、3時間半ぐっすりでした。
待ちに待った山形線取材です。トローリー!オー。
偶然にも今日は719系の日だった。



 朝5時の福島。駅屋根下の植え込みで親父が爆睡してました。曇っていて涼しいです。鳥が鳴いてるぐらいで、まだまだとても静か。タクシーを拾って庭坂に向かいます。



 福島から庭坂までは3,300円ほどです。メイドインワリオよりは安い。







 いい朝だ。ここの跨線橋は南北の連絡通路も兼ねてるので、時たま散歩中の人が渡る足音が聞こえます。駅と住民が一体化している。







 時間があるので周辺を散策したところ、早速路肩で蝉が天に召されてました。 ホトトギスも鳴いている。たまたまそこで農作業してたお父さんと目が合ってしまったので挨拶を交わしてしまった。そして駅前でもすれ違った散歩中のおじいちゃんと挨拶。熊鈴をつけていた。やはりここも熊が出るのか。 そろそろ列車が来る頃なので、駅に戻ります。



 鶏が鳴いたので、庭坂の朝は6時半ごろっぽい。そして列車も入ってきました。

 本日の一番列車です(編成はY-8)。一旦福島へ向かい、そのまま折り返して板谷へ。車両データ用に音源を録りつつ移動です。のんびり旅パスで改札の出入りを省略したので、お世話になる車掌さんに行き先を伝えて米沢行きに継続乗車という形。俺も山形線玄人になるんだ。
 (庭坂始発の福島行き一番列車って、案外地元民じゃないと乗るのが難しいのでは)

 648発 庭坂→福島 普通福島
 714発 福島→板谷 普通米沢

 ここで運転士や車掌の挙動を観察してたんですが、車掌SW本体の色が、福島側と米沢側で違う事に気付いた。ゲームで再現してる米沢側は既にクリーム色で作ってたので、福島側が緑なのをみた時は「間違えた?」と感じてちょっとヒヤった。米沢行きは、遅れている新幹線からの乗り換えを待ってから発車です。



 板谷駅。 峠も凄かったけどこっちもいざ降り立つと存在感がすごい。









 水のせせらぎ、鳥の鳴き声、時々シェッドが軋む音、風、JRの改札でよくなってる盲導鈴、時々車と監視カメラが動く音。それらしか聴こえない。


  急勾配の途中にホームがあるので、水平だと、こうなります。慣れないと酔いそうな絵面でとても気持ちが悪いです(褒め言葉)。



 やがて上りが出ていったところで、すかさず下りも到着。峠へ向かいます。

 832発 板谷→峠 普通米沢







 夏の峠、やはり異空間。



 写真で見ると夕方みたいな色味をしてましたが、ほんとうにその色の景色が広がっててたまげた。峠の茶屋で山菜そばと納豆餅をいただき、つばさを見送って4時間の楽しい山籠りでした。バイクで来てる人がすごく多かった。



 駅で12-13時の便を待ってる間に、駅の立ち売りも到着。やがてトンネルから白い冷気が吹き出してきて、ハロゲンの暖色系ライトがトンネルの壁を照らし出す。唯一昼の列車なので案の定混雑。170%くらいの混雑率。乗り込んで米沢へ向かいます。

つづく。
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