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週刊 子供連合

毎週日曜 午後12時30分 更新

アルバムの再評価(Fear, and Lothing in Las Vegas)

◆Fear, and Lothing in Las Vegas は肌感覚で聴いている。

 だから、時々挟まれる日本語詞にはドキッとくるし、キャッチーな歌い方をするからそこにエモ(情緒)を感じる。
 ということで、音楽の再評価。
細かいマニアックなネタは置いて(話すと長くなっちゃうから)、ラスベガスのアルバムと一部シングルの感想を書きます。
 Fear, and Lothing in Las Vegas(以下:ベガス)との出会いは、高校生の頃。土曜日の午前中にアニメ「HUNTER×HUNTER」を偶然見かけたときで、エンディングが何を言ってるのか分からず、そこが逆に気になってしまったから。その曲とはJustAwakeなんですけど、MVは全編英語詞だったので違和感が。
 そこから次に聴いたのが「Jump Around」と「Scream hard as you can」だったんですが、後者の楽曲で完全に沼に落とされました。めっちゃカッコいい転調だなと思って。ゴリゴリのギターロックで、サビ前のキーボードがいい味を出してる。途中の具レイクダウンでminamiのデスボイスとシャウトが入ると、いきなりEDMに変身。MVの背景もボーカロイドみたいなデジタル調に変わり、その変化の激しさで虜になってしまいました。初めて聞いたときは本当に「え?」って具合で脳細胞が楽曲の変化に追いつけないという、後にも先にも感じたことない初めてのリアクション。パソコンで例えるとF5連打しまくってフリーズする、みたいな。
「Scream hard as you can」
「Jump Around」
 こちらは打って変わり、俺の中の、夏ソング一角。こちらも転調と同時にMV映像も美しい南国の夕陽みたいな変化があって、気持ちがいい。飛び跳ねるような曲調が、助走をつけて疾走する。ちょっとハワイアンな感じがする。不思議。
 では、再評価はいります(個人差があります)。前述したように肌感覚で聴いてるタイプなので、曲名も覚えていたりそうじゃなかったり。でも追っかけてます。

1.Dance & Scream ☆★★★★
 初期から既に方向性が定まっているとあるように、ダンスミュージック要素が強く、イントロはワクワクするようなものが多い。今ではほとんどの曲が3分強で、カップラーメンを待ってる間に1曲聴ける感じだけど、この頃は4分超える曲がチラホラと。「Burn the Disco Floor with Your "2-step"!!」「Stray in Chaos」「Love at First Sight」が好き。




 この曲は初期ベガスの傑作なんじゃないかと思う。

2.NEXTREME ★★★★★
 大好きな「Jump Around」と「Believe Yourself」「Short but Seems Long, Time of Our Life」が入っている。「Chase the Light!」はアニメカイジの主題歌で、こちらもMVが面白い。後半のブレイクダウンでminamiのデスボイス、からSoの爽やかな歌い上げというドラマチックな展開。いくつかは和訳も調べているけど、いわゆる「エモ」「感傷」にパラメータを振っている感じ。「Believe Yourself」はSoのオートチューン無し、生声でバラード交じりだし、ラストを飾る「Short but Seems Long, Time of Our Life」も情に訴えてくる。曲全体を通して、ベガスのアルバムとしてはややネガティブで曇り空な雰囲気を感じる曲が大半を占めている印象です。ミニアルバムなので気軽にフル視聴できるし、個人的には自身の性格も含めて、哀しい気持ちを抱いているときとかに聞くと結構沁みる。




3.All That We Have Now ☆★★★★
 俺の始まりのベガス。レンチキュラー仕様の派手で綺麗なジャケットアートで衝撃を受けたし、このジャケアートに負けないレベルで1曲目からフルスロットルなものだから、すぐに引き込まれてしまった。高校生時代、それも音楽より電車のほうに興味が強かった時代。ベガスを知る前は、藍坊主とかビートルズとかの世界にいたので、ここまでけたたましい音が鳴り響くアルバムを聴いたのは生まれて初めてだっただけに、強炭酸のサイダーとかコーラとかCCレモンをずっと浴びせられてる感じだった。「こんな音楽がこの世にあるのか」的な。全曲お気に入りなので、個別の感想は控えさせていただきたく。






4.Rave-up Tonight ☆★★★★
 ベースのMashuが脱退するニュースを聞いた。耳が肥えてないせいかもだけど、ベースの音があまり聞こえている感じがしなくて、そこに引っかかっていた印象もあった。後年Mashu含めたインタビュー冊子でも彼だけちょっと暗かったし、そのころからベガスのペースに追いつけなくなってたのかなと。かなりストイックに音作りをしていると聴いて自分もヒエッってなったので、多分俺もMashuと感覚は似ているかもしれない。当時は、メンバーのことも、彼らの作曲の姿勢も、殆どが謎に包まれていましたから(メディアの露出がかなり抑えられていた)。
 そして新メンバーにkeiが加入して、開け放たれた新生ベガス第一弾が「Rave-up Tonight」だったけど、Soのキーが上がる、Sxunがコーラスで入ってる、Taikiがアメリカ人みたいな格好をしている、Minamiのシャウトで「戻ってきた!」と感激し、新メンバーkeiの「スラップベース」で男心を唸らせる。この一連の流れるほんの数十秒でやってのける、最新情報の多さに圧倒。中盤でのMinamiソロパートがエグすぎてCPUがすっと呆然としていた。前作「All That We Have Now」を大きく飛び越えた新曲で、ベガスの新たな可能性にワクワクさせられました。いやぁ、あのころ初めて聞いた時の衝撃はすごかった。ちなみに「The Courage to Take Action」のTaikiが好きでな。


5.PHASE 2 ★★★★★★

 めっっっちゃ好きです。このアルバム。

 前作「Rave-up Tonight」を含めて、よりブラッシュアップされた感じ。余分な脂肪を落としたような作品。非の打ち所がないだけに、語る量も少ない。曲としては「Thunderclap」のMVと展開がベガスの中でもトップ3に入るぐらいは今でも超気に入ってるし(Minamiのショルダーキーボードでまたしても脳が理解を止める)、当時アニメで観ていたブリュンヒルデのOP「Virtue and Vice」は農夫のTaikiと木に登るSoがツボだったし、「Nail the Shit Down」「Rain Inside Your Eyes」「Flutter of Cherry Blossom」はエモすぎてたまらん。ラストは7分超えの「Stay as Who You Are」。始まりから終わりまで完璧。
 今まで本気でやっていた分、メンバー脱退もあり、方向性も以前よりかっちりして余裕ができたのだろうか、要所要所でネタをぶち込み視聴者を笑わせにくるので、ギャグとカッコいいとシリアスがせめぎ合っている。彼らも本当の意味でユーモアを覚えたのだろうな。






6.Let Me Hear ★★★★★
 Taikiが船長になったシングル。寄生獣は当時リアルタイムで追っていたので、半年間聴き続けてました(2クール目は裏でアニメ艦これがやっていて少し時間が被っていた)。なので、MVが出てくるまでは相当日数がかかっており、曲の全貌も中々出てこなかったので、かなり思い入れの強いシングルです。カップリングの「Sparkling Sky Laser」もすごい好きだな。中間でSxunのパートが入ると一気にバラードに変化するから。




7.Starburst ☆☆★★★
 実をいうと、ここから先のシングルはちょっと「ダレてる」って感じがしたので、初回盤で買いはしましたが、この次のアルバムが出てくるまでは正直パッとせず。派手な変化を多用していたからか、その急激な曲の変化を楽しみにしていたので、今回はいたってシンプルであったなと。アルバムで聴いてこそ価値のある楽曲だなと思いました。


8.Feeling of Unity ☆★★★★
 先行MVで「Cast Your Shell」が上がってましたが、ストレートにカッコいいロックだなと思いました。流れるようにスッと頭に入ってくるので、ベガスでこの感覚を味わう日が来るとは。ピアノの入り方も好きです。当時はドローン問題があったので、コメント欄でもなにかと盛り上がっていました。「feat.ノ〇ル」とか。PHASE2とは打って変わり、Starburstの影響もあってか「大人しいな」って印象が強く、前作シングルも、アルバムサイズで聴いてしまえば「控えめな転調」の意味を深く理解できた。パァ~っと盛り上がろうぜ!ってタイプだった今までのアルバムと比べると、見劣りはあるかもしれないが、これは聴く年月が経てば経つほど評価されていく大器晩成型。スルメ。メディアの露出が増え始めたのも、このあたりかな。バカリズムでも紹介されていた。「なんちゃらラスベガス」と。






9.SHINE ☆☆★★★
 MVでTaikiの頭が爆発していた、歌詞が画面に表示されていて「あ、ちゃんと歌詞にそって歌ってる」っていうことがわかったぐらい。これもシングル単体よりアルバムで聴いたほうがより楽しい。批判しているわけではない。「Starburst」の件もあったので、受け入れるのに時間はかからなかった。


10.New Sunrise ☆★★★★
 黒く塗り潰され、寝台特急「あけぼの」や新幹線「はやて」を感じさせる太陽のロゴマークが印象的。今まで派手なジャケットアートだったので、このタイプだと逆にすごく気になってしまう。案の定蓋を開けてみれば、前作「Feeling of Unity」よりもやや激しさ、初期衝動を取り戻したかのような感じで、タイトルにふさわしい楽曲群でした。「LLLD」ではじめてMinamiがラップを披露しているけど、普通に歌ってもいい声出すじゃんって思ったし、「Accept Each Other’s Sense of Values」はkeiが一部アニソンパートを歌っているとのことで、なかなか面白い仕上がり。kei本人が血のにじむ努力を重ねた半面、ほかのメンバーは「気が狂いそうだった」と言ってて申し訳ないけどそこも面白かった。「The Sun Also Rises」は、MVで日の出の海岸線をバックにメンバーの映るシーンがあって、ベガスもついに自然と一体になったんだなぁとしみじみ。締めの楽曲としてはこちらも完璧。




11.Greedy ★★★★★
 シングルとしては、アニメタイアップも影響もあってか「Let Me Hear」以来久しぶりにカッコいい仕上がりで心躍りましたね。1曲目「Greedy」は、これまで実験的にMinamiのラップを使っていたけど、今回は本格採用だぜ!みたいな感じ。本領を発揮したのは「Keep the Heat and Fire Yourself Up」。これまで「Starburst」以降のベガスはちょっと控えめで薄味だったから、イントロを聞いた瞬間「PHASE2時代のベガスが戻ってきた!」って思ってめっちゃワクワクしたのを覚えてます。超嬉しかったよ、超。「Treasure in Your Hand」も2曲目と同じくタイアップだけど、MV中に和訳が出てきたので、ここが彼らにとって一番重要なワードなんだなと受け取った。ちょっと調子取り戻してきたかなと思って結構嬉しかったよね。




12.HYPERTOUGHNESS ★★★★★★
 まさか「falilv」の公式アカウントから「訃報」の二文字を見るとは夢にも思わず。keiの急逝は本当に衝撃的だった。ラスベガスってベーシストに何かしら不幸を抱えがちなのか?って、結構落ち込んだ。それで苦難を乗り越えた末に出たのがこのアルバムだったけど、Sxunも脱退しちゃったしで、フルメンバーとしては最後の作品になってしまった。

 なんだけど、アルバム自体の完成度は「PHASE2」とタメを張れるくらい好きです。「The Stronger, The Further You'll Be」では、MVで新メンバーのTetsuyaが、keiのベースも一緒に持って階段を上っていく映像で「うわぁぁぁぁ~~~~」って声にならない声が出たし、アルバム歌詞カードを見ると10曲目「Where You Belong」のイラスト部分にはkeiのものを思わしきベースが描いてあるしで、とても切ない。


 Keiのベースプレイが押し出されている「The Gong of Knockout」。

 曲全体を通しても、バキ主題歌の「The Gong of Knockout」は拳と拳、汗と汗のぶつかり合いを感じてアツい、「CURE」はSoとMinamiがまるで泣き叫ぶよう。「Great Strange」は、新しい角度からのアプローチがあって、メンバーが5人になったことから、音の隙間を最大限利用してリズミカル。





「Interlude(Greedy)」「Keep the Heat and Fire Yourself Up」「Treasure in Your Hands」と立て続けにシングル曲を経由し、「Karma」で少し休憩。「Thoughtless Words Have No Value But Just a Noise」は、minamiのデスボイスが、今まで以上にデスボイスってレベルに磨かれていて、Taikiとの掛け合いも見事、遊びのようなおふざけ系カオス曲は健在。





「Where You Belong」は前述通り。「Massive Core」は、そんな苦難の乗り越えた後も元気にやってくぞ!って気迫を感じました。早速Tetsuyaがボーカルで参加しているところも、その表れなんだなと思ってます。


 このアルバムがすごく良すぎたんだよ。

13.Cocoon for the Golden Future ☆☆★★★
 おそらく、スルメの部類に入るアルバム、なので、タイトルが示すように(黄金の未来への繭)、いつかこのアルバムも年を経て楽しめるんじゃないかと。期待を込めて。曲を聴きとおす前に歌詞カードを見たら「Ain't That So Awesome」にハングル文字が見えて一瞬「はっ?」ってなったことだけは明記しておこうと思う。ベガスはついに韓国語も手懐けたのか。ちなみに5人体制になって以降のTaikiもファッションが大人しくなり、代わりに胸毛NGとかいう笑いを搔っ攫っていくから面白すぎた。keiもきっと喜んでる。

 アルバム総評としては、「All that~」時代から追いかけてきただけに、彼らの物語を間接的に見てきました。特にベーシストにはジンクスがあるようで、どうか「艦これの響」を映像内でチラつかせていた、若き新ベーシストのTetsuyaには、彼女の通り名「不死鳥」のごとく、彼らベガスを支えてほしいなと願うばかりです。最近は離れ気味だけど、またアルバムが出たら喜んで迎え入れます。
 以上、Fear, and Lothing in Las Vegasの再評価でした。
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山形線取材旅行・板谷峠編


 取材へ行く度に、なにかと不運が重なる新幹線。E8系の車両故障で、つばさは福島〜新庄で折り返し運転。ですが今回は、在来線の乗り継ぎで深夜に福島現地入り。翌日より活動開始としました。 取材内容は、ラスボス・米沢駅をくまなく撮影観察することと、牛肉を食べること。さらには板谷と峠で山籠りという名の駅舎観察。データ自体が夏仕様なので、合わせて車両のサウンドを更新するために収録も。 以上、冒頭文は宇都宮線道中にて。

 福島の夏をお楽しみください。

◆7/18(金)

 1751発 大宮→宇都宮 普通宇都宮

 宇都宮線内は帰宅ラッシュなので混んでいたものの、久喜で大勢が降りていき、一気に乗車率が下がる。飛行機雲らしき雲と黄金色になりゆく空、一面緑の水田、たまにすれ違うカボチャ。よく見える高圧電線の鉄塔。これから東北!というエモい情景に感情を憑依させてゆきます。 小山ではEH500の2次型とすれ違い。この前は宮原の車庫で試作機が眠ってたけど、案外見る時は見る。

 18時50分。厚い雲が迫ってるからか、あたりは一気に暗くなってきました。車内は全員着席状態、空席もチラホラと。夕飯時。電車はモーター音を唸らせて疾走。森の塊を抜ける度に「ジージー」と虫の音が流れてゆき、ここでようやく梅雨が明けたんだなって気持ちが。そして小金井からドアは半自動に。これぞ東北。唆るぜ。

 宇都宮へ着く頃には、家々の明かりが目立つようになり、この先はナイト・トラベルへ。"田舎へ帰る"を味わうのであります。

 1920発 宇都宮→黒磯 普通黒磯

 本日のふりかけ電車(茶色と黄色だから)は3+3の6両。いつもはフラット音がするのに(車輪の面がブレーキ摩耗で平たくなり、それが回転する時に発するタタタタという音)、今回は静かで滑らかな乗り心地でした。車内も比較的涼しい。そして停車する時は、蚊取り線香で蚊が墜落死する時と同じ音がする。 駅探で調べた便の1本前に乗れたので、次の黒磯での乗り換えには、少し余裕ができました。 



 よくよく考えてみたら、看板娘と同じ色合いをしてる。E131。



 2042発 黒磯→新白河 普通新白河

 20時過ぎです。眠くなってきた。 電車が止まろうが後戻りは効かない。ハラハラとワクワクが同居する山越えです。701で走った頃が懐かしい。



 余計に眠くなってしまう。 ざわざわしてた首都圏から離れ、すっかり静寂な車内に。真っ暗でなんにもわかんないけど、夜行列車の旅はこれがよい。でもこの区間は車内の英語放送で「チェケバッー(中略)ーチェケバッ」って切符のことを案内するものだから変に耳に残ってしまう。
 新白河の夜は、まだまだ涼しい。

 2131発 新白河→郡山 普通郡山



 アタリ!ここまで乗ってきた新車に比べて照明が暖色系で薄暗いから心の芯まで効く。701に乗ってしまえば、気分はアゲアゲだ。しかもこの運用は2+2で、どっちも701。



 起動音は変わっても、そのあとの加速域は当時のまま。夜の世界を疾走、自分はロングシートをのびのびと利用。たまーに、遠くに白や橙色の照明がチラついて流れてくのを見るのが好きです。22時過ぎ。まもなく安積永盛。着実に近づいている。水郡線全列車運転終了の告知が。もう郡山まで来ると匂いが違うので、あともう少し。東北だ(n回目)。

 2222発 郡山→福島 普通福島

 福島の表示が現れたところで、現地入りはほぼ確定。ここまで来ればもう安心。ただ、このままだと爆睡してしまうので、とりあえずE721は立ち乗り。照明がまぶしい。乗ってきた701は白河行きになってました。新白河の一つ手前で止められる。どうして...。



 福島到着の時点で案内放送もすべて最終列車。夕方からでもバッチリ福島に辿り着けるあたり、案外なんとかなってしまうものですね。いいことを知った。



 なお回送は6番線発だった。というわけで23時。福島現着です。ホテルにチェックインし、夕飯を買い食いし、汗を流して就寝。

 後日調べて分かったんですが、山形新幹線のダイヤの都合か、12時~13時台の米沢行と16時台の庭坂行きの発着番線が6番線から5番線に変わっていました。



◆7/19(土)



 腹を割って話したわけではないが、3時間半ぐっすりでした。
待ちに待った山形線取材です。トローリー!オー。
偶然にも今日は719系の日だった。



 朝5時の福島。駅屋根下の植え込みで親父が爆睡してました。曇っていて涼しいです。鳥が鳴いてるぐらいで、まだまだとても静か。タクシーを拾って庭坂に向かいます。



 福島から庭坂までは3,300円ほどです。メイドインワリオよりは安い。







 いい朝だ。ここの跨線橋は南北の連絡通路も兼ねてるので、時たま散歩中の人が渡る足音が聞こえます。駅と住民が一体化している。







 時間があるので周辺を散策したところ、早速路肩で蝉が天に召されてました。 ホトトギスも鳴いている。たまたまそこで農作業してたお父さんと目が合ってしまったので挨拶を交わしてしまった。そして駅前でもすれ違った散歩中のおじいちゃんと挨拶。熊鈴をつけていた。やはりここも熊が出るのか。 そろそろ列車が来る頃なので、駅に戻ります。



 鶏が鳴いたので、庭坂の朝は6時半ごろっぽい。そして列車も入ってきました。

 本日の一番列車です(編成はY-8)。一旦福島へ向かい、そのまま折り返して板谷へ。車両データ用に音源を録りつつ移動です。のんびり旅パスで改札の出入りを省略したので、お世話になる車掌さんに行き先を伝えて米沢行きに継続乗車という形。俺も山形線玄人になるんだ。
 (庭坂始発の福島行き一番列車って、案外地元民じゃないと乗るのが難しいのでは)

 648発 庭坂→福島 普通福島
 714発 福島→板谷 普通米沢

 ここで運転士や車掌の挙動を観察してたんですが、車掌SW本体の色が、福島側と米沢側で違う事に気付いた。ゲームで再現してる米沢側は既にクリーム色で作ってたので、福島側が緑なのをみた時は「間違えた?」と感じてちょっとヒヤった。米沢行きは、遅れている新幹線からの乗り換えを待ってから発車です。



 板谷駅。 峠も凄かったけどこっちもいざ降り立つと存在感がすごい。









 水のせせらぎ、鳥の鳴き声、時々シェッドが軋む音、風、JRの改札でよくなってる盲導鈴、時々車と監視カメラが動く音。それらしか聴こえない。


  急勾配の途中にホームがあるので、水平だと、こうなります。慣れないと酔いそうな絵面でとても気持ちが悪いです(褒め言葉)。



 やがて上りが出ていったところで、すかさず下りも到着。峠へ向かいます。

 832発 板谷→峠 普通米沢







 夏の峠、やはり異空間。



 写真で見ると夕方みたいな色味をしてましたが、ほんとうにその色の景色が広がっててたまげた。峠の茶屋で山菜そばと納豆餅をいただき、つばさを見送って4時間の楽しい山籠りでした。バイクで来てる人がすごく多かった。



 駅で12-13時の便を待ってる間に、駅の立ち売りも到着。やがてトンネルから白い冷気が吹き出してきて、ハロゲンの暖色系ライトがトンネルの壁を照らし出す。唯一昼の列車なので案の定混雑。170%くらいの混雑率。乗り込んで米沢へ向かいます。

つづく。

スミスの生きる町・埼玉県行田市をめぐる(古代蓮の里・埼玉県発祥の地・水城公園・東行田駅)

※蓮の写真が出てきます。ご注意。

 毎日働き、毎日同じ献立の三食、休日は家に引きこもり絵描き。そんな生活がここしばらく続いたため、北欧で壊れた大泉洋みたいに「叫びたいのは俺だよムンク」状態となってしまったため、ちょっとここでお金叩いて散歩に繰り出すことにしました。

 創作キャラの出身地を「行田」と定めていたので、行田を知るために岸部露伴の精神で出発。


 ↑本日の主役、スミスこと亘李すみれです。

 さて、そんなわけで今回の行田市めぐり。ルートはこちら。
行田を出発し、東行田を通って行田に戻るルートです。

 それでは、エキサイトしていきましょう。



 過去にE64の茶釜や185系湘南色を狙いに降りたのが最後だったので、あれから10年以上。しっかり意識して行田駅に降り立つと、そこは穏やかな時間が流れていました。人もほとんどおらず、この日は天気も曇り。梅雨の最中なのに連日猛暑だったため、珍しく涼しかったです。



 シャトルバスが出ていたので、500円払って乗ります。周囲は高齢のお客様ばかりでした。





 古代蓮の里、到着。本当は鬼滅の田んぼアートも見たかったんですが、行田タワーのエレベータは、なんと150分待ち。やむを得ず次のポイントへ移動。



 そのまま徒歩で、さきたま古墳公園へ。地元大田区も、多摩川台公園が古墳になっており見慣れているわけですが、背の低い雑草に覆われてハッキリ形の分かるタイプな古墳は、多分初めて見ました。





 埴輪2軍。埴輪づくりを体験できるらしいです。ここのオーブンでパイを焼けそう。



 この公園のチェックポイントに到着。埼玉県民になるなら、埼玉発祥の地を行かねばならない。ちなみに読みは、先程の写真にあったように「さきたま」です。実は「さいたま」じゃあない。これで俺も、埼玉県民の仲間入りを果たしました。



 旧遠藤家。茅葺屋根の建物。内部には入れませんが、縁側でくつろぐことはできます。
※石田堤は見忘れました。



 更に移動して、水城公園へ。ヴェールカフェで昼食をとり、忍城へ。とてもレトロなカフェでございました。メニュー名が「口頭で伝えなきゃならないの、一瞬言葉に詰まるな…」って感じだったので、無難に選んだのは「ブギウギホットケーキ」と「アイスココア」。男一人で来たのを珍しく思ったのか、店員さんに「今日はどちらから来られたのですか?」と話しかけられました。とはいえ、なにかと親切にご案内してくださったので、ゆっくりお店の雰囲気を楽しんできました。ごちそうさまです。(自分のほかにお一人様はいらっしゃったので、あとは2階のテーブルがどのくらい空いてるかによります。頻繁に店員さんが見に来るので、満員の時はきっと伝えてくれるはずだ)

 メニューは以下で確認を。
 ヴェールカフェ(旧忍町信用組合店舗)



 実はこの日、セミの初鳴きを観測しました。思わず立ち止まって耳をすませてしまいました。ミンミンゼミでした。セミ1号を正確に観測したのは初めてかもしれない。行田は侮れないな。





 忍城を経由し、十万石ふくさや・行田本店へ討ち入り。店員さんから「どら焼きをどうぞ」と、試食させてくださりました。その流れでお土産用に箱で饅頭を購入したいと伝え、そのまま会計へ。



 漫画「埼玉の女子高生ってどう思いますか?」の表紙になっている東行田駅へ到着。去年ぶりに秩父鉄道へご乗車。熊谷に向かい、行田へ戻ります。

(ピッコマ)埼玉の女子高生ってどう思いますか?
※第1話がいきなり「埼玉貧乳問題」ですが、中身は全然問題ない。



 行田に戻りました。蓮の里へ行ったときに、たまたま見かけた気になる料亭があって、そこで昼食を取りました。たまたまそこの店員(おばあちゃん)と話が弾んでしまい、おすそ分けや飲み物やらを色々提供していただきました。学生だと思われていたようで、お世辞でも嬉しかったです。ヲッホッホ。

 田んぼアートは見れずじまいでしたが、何かと道中で話しかけられることが多かったので、普段から会社の同僚以外と喋ることが殆どない自分にとって、かなりのガス抜きになりました。ありがたや。優しい気持ちになりました。

 いいところに住んでいるじゃないか、スミス。


 スミス「そうかい? HAHAHA!!」

 この時に撮影した写真を描き出してPixivにアップしました。よしなに。

 Pixiv「行田市巡礼」

春作品感想(LAZARUS ラザロ・異世居酒屋のぶ)/夏作品ほか(光が死んだ夏・薫る花は凛と咲く・タコピーの原罪・Dr.STONE・ダンダダン・日々は過ぎれど飯うまし)

◆春作品感想

「LAZARUS ラザロ」


視覚で訴えてくる映像美、最終回のギリギリまで「これ本当に終われるのか?」と不安に似たハラハラを孕んだ展開、とても引き込まれました。派手なアクションでドーンドーンと展開する少年向け作品みたいなタイプではなく、本当にザ・大人向けなお話で楽しませていただきました。感覚としては「ACCA」や「91Days」に近しいもの。

個人的にはナルシストぶっていたダズに親近感が湧いた。最初は堅物な印象だったのにコミカルな表情もあってなかなか味わいのあるキャラだと思いました。瞳が次第に大きく書かれていく様に、クリスの救出に成功した時なんか大喜びしていたし、ポップコーンウィザードとキャラバンで飛んだ時は驚いてる顔をしていた。

アクセルのパルクールは、空を飛ぶ夢を見ているみたいだったし、中盤では「淀川」や「石垣」といった日本の地名や場所が登場したり、水没都市といった風景描写、アイキャッチ、アクションシーン、全部刺さったなと。

アクセルの過去がわからなかった、というのも、アクセル本人はスリルを楽しんでおり過去を振り返らないキャラクター像と認識していたので、彼のバックについては語られなくてもよかったなと思う。いろんなゲストキャラクターが出てきてとても楽しかったです。

ACCA13区監察課


91days



「異世界居酒屋のぶ」



ドラマのほうの「のぶ」です。
最近ファンタジーモノと同じレベルでハマってるグルメ系作品。
いろんなメニューが出てくるし、しのぶはかわいいし、タイショーの「はいよ!」はそのセリフが飛び出すだけで安心感がすごい。
居酒屋を訪れる客のリアクション中に現れるロバート秋山がツボでした。
シーズン2以降はアドリブっぽい箇所がいくつかあったような。

気が滅入る日々続いてますが、夕飯時に「のぶ」を観ると心が満たされますね。

「守破離」という訓(おし)えが自分にも刺さりました。

そしてがんばれ、視聴者代表のハンス!


◆夏作品ほか

30回目の夏です。
以前から追いかけてる作品に加え、令和の時代らしい(?)ラインナップ。というか、今期夏アニメは本数が過去一多いとか何とか。心なしか、観たい作品が多くて久しぶりに面白いなって思った。とりあえず以下の作品を観ていきます。そろそろライトな作品オンリーから抜け出さないと死んでしまう気がする。

「光が死んだ夏」

 PVの底知れなさに惹かれて。ひぐらしや屍鬼あたりを想起させそう。

「薫る花は凛と咲く」

 インスタで画像が流れてきて、作画に惚れたので。本当に作画コストが作品其々のテイストに合わせてきている作品が個々で増えてきていて、ある種表現技法や演出は芸術の域を感じる。もうちょっと給料上げてやってください。

「タコピーの原罪」

 冒頭とラストで淡々と注意書きがされているの、久しぶりに見た。Xでうなだれていたころにトレンドでしょっちゅう上がっていた作品。ようやく見る気になったんで観てます。ミスミソウも見ないとな。本当は「笑っちゃいけない」ってタイプなんだけど、タコピーと人間の間の温度差がすごくて、甘いお菓子と辛いカレーを同時に食わされている感じ。

「Dr.STONE」

 待ってました。ラストまで楽しませていただきます。そそるぜ。

「ダンダダン」

 前回かなり中途半端なところで1期が終わっているので、期待して待っておりました。冒頭の本能が危機感を覚える展開も、ターボババアの付加能力で無かったことに出来ちゃうのがうますぎる。

「日々は過ぎれど飯うまし」

 少し前に観始めました。絵柄はTHE・ANIMEでコミカルなんだけど、やってることは意外とリアルに人間くさくて面白い。1話で大人しかった河合まこが2話で別の表情見せてたり(メシで目の色変わるのが好き)、途中から合流した星ななに合わせてEDが4人から5人になったり。こういう絵柄で大学生な上に車を運転しているのが新鮮すぎる。6話でまこっちは食べすぎが祟り太っちゃうんだけど、その後はジムに通ってダイエットさせるなど、ただ飯食って終わりじゃなくて、その後のケアも大事だということを改めて教えてくれる作品。そういう部分にゆるキャンのような隠れた硬派向けアニメって感じがする。程よく手を抜いて、重要なところは精細に描く、みたいな。

 今年の夏は、やっぱりいつもと違う感じがする。

「引退します」という言葉の悲哀/DIVE TO WORLD/暗黒期以前~最中に聴いた楽曲

 amazarashi「夏を待っていました」とPeople In The Boxの「六月の空を照らす」がよく似合った季節、終わりまして、初夏です。30回目の夏。強い意識を保ちながら、"過去"と"現在"が色濃い共存する季節変動は初めて。さらに向こうへ行けそうです。

◆「引退します」という言葉の悲哀
 「やる暇がないので引退します」って人が、歳を重ねるごとに増えている印象なんだけど、その時に「暇がないからスッパリやめてしまう他人」と「暇が減ってもやるときはやっている自分」とで比較をしてしまう。もちろん私生活に重点を置かないと命がいくらあっても足りないとか、無理できる年齢を過ぎたから健康第一にいこう、だとかで守りに徹するのも当然な考えではあると思う。逆に、自分の限界を無意識ながら試そうとする人もいる。ここにいる。
 学生~20代後半というのは、何事も挑戦!という熱気に満ちている部分は多いが、やはり経験を重ねると新鮮味がどんどん薄れていくのか、「このぐらいでいいか」と打ち止めしてしまう人も一定数いて、そういう"限界を知ったのでこれまでにしておこう"みたいな、趣味や夢への情熱の諦めを目にしてしまうと残念だなって気分にもなるし、ちょっと落ち込む。
 親、周りの不機嫌そうな同級生、ほか自分の周囲にいる人間の顔色を常に窺って生きていたから、そういう面に関しては多感なんだけども、園児の頃から独特な世界観をもっていた我儘な性格もあって、"バカ出来る友達"はそれなりにいたけど集合体としては馴染めずにいた自分なので、今でも熱中するときは本当に熱中して物事に取り組んで生きてます。一日三食も睡眠も忘れる程のフロー状態になるタイプですが、同時にネット付き合いの長い友達からは「彼のすべてを知るのに5年は少なすぎる」を言わしめられる程の攻略が難しい人間と認定されていた。
 どこかの見ず知らずの赤の他人が、夢中になるほど取り組んでいたコンテンツに対してあっさりと「引退します」宣言するというのは、「その程度だったのか?」と思ってしまい、そしてそう考えてしまう自分を変なんだなって。
 昔から、タダのヒトという埋もれた存在になってしまうのが嫌で、かなりがむしゃらに好きなことを好きなだけ好き放題に取り組んできたから、そのおかげで心は満たされてきたし、同時に同族嫌悪にも悩まされ、SNSにも毒された。歳を重ねていくにつれ、滅茶苦茶だった20代が終わり、Xから足を洗った段階で30代になったことで、新しい自分をスタートする区切りができた。これからは過去の経験をもとに新たに繋がった仲間・同志を引っ張り、時には引っ張られながらも、まだ見ぬ高みへ目指して上っていこうと思った。

 良いモノも悪いモノも貪欲に取り込んでしまった20代を、この30代で浄化できるかが今後の活動の鍵。

◆DIVE TO WORLD
 平成時代(2005年~2009年ごろ)のリバイバルブームが自分の中で起こり始めている。SNSでの他者からの視線にとらわれず、マイペースに活動する、あの頃のいわゆる"インプレッションに囚われない、紙媒体を主とした実力主義の世界"に回帰したい。あの頃のパンクなデザインは、見る分には好きだけど自分で表現するにはまだ安易に手を出せる感じがしない。"あの頃"のファッションは ちひろ に着させても悪くはないかも。スミスだったらロゴ服絶対着ない人だから、良くも悪くも彼女は"令和の女子"だなって思う。逆にちひろは若干平成時代の女子要素がある。機会あれば着せてみよう。
 うちの子は記号要素が「顔」と「声」に集中しているので、服装は各キャラのポリシーを厳守すればなんでもいけるから、なんだかんだでジャンルが「ファッション系うちの子創作」という概念で定着しつつあるね。

◆暗黒期以前~最中に聴いた楽曲

 昔流れてた曲をなんとなくリピートするのが最近の日課です。昔の記憶は嫌い(特に学生時代)だけど、一人で黙々とPCで鉄道に触れていた時期だけは幸せな時間だった(当時は現実逃避という言葉を知らない)。子供時代は本当に鉄道一筋だった。それ以外本当に眼中にない。その熱意がMMD、絵描き、音楽など別の形として存在し続けているんだなぁ。みつを。

RHYTHM「ホウキ雲」

 最近某パンアニメをネットで全話視聴してたから。

CHERRYBLOSSOM「DIVE TO WORLD」

 この感じが自分にとってのパンクなTHE平成。

いきものがかり「ブルーバード」

 Twitter...(この頃は"ツ"の字すら知らなかったけど)。

アンジェラ・アキ「愛の季節」

 連続テレビ小説「つばさ」の主題歌。多部未華子みたいなのがタイプでした。

週刊 子供連合

 艦これ同人サークル「子供連合」の主宰、いしだあらたによる雑誌を装ったブログ。

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編集部紹介


いしだあらた

著者。
寝ている時以外は常に脳がフル回転。
藤村D公認の藩士玄人。



早巴ちひろ

看板娘。
八重歯と笑顔がかわいい。
癒し系ぼくっ娘。



亘李すみれ

ちひろのともだち。
キャリアウーマン。そして美女。
藩士であり、特技はヒゲのモノマネ。